草蔭の小径をとおって
On an Overgrown Path
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特絶したモラヴィアの作曲家、レオシュ・ヤナーチェク( 1854 - 1928 )のピアノ組曲『草蔭の小径をとおって』( 1901 / 11 )は全 2 集15曲から成る。モラヴィアの民俗音楽の語法に基礎を置いた、簡潔で鋭い、しかも醇朴な叙情を湛えた珠玉の小品集である。第 1 集が10曲、第 2 集が5曲。生前の出版は、第 1 集のみ1911年ブルノにて。しかし、第 2 集は作曲者の死後、14年経った1942年まで待たねばならなかった。
この『草蔭の小径をとおって』なる題名は、民俗詩から取られたものである。が、此処の作品には、ヤナーチェク自身がモラヴィアのラシスコ地方(モラヴィア北東端、ポーランドのシレジア地方に接する)にある生まれ故郷、フクヴァルディでの幼年時代の思い出や、作曲された当時( 1901 - 11 )の個人的な辛苦や悲しみの経験も織り込まれている。
作品全体の特徴としては、曲の途中での拍子記号の変化の多さ、拍節法に縛られぬ自由なリズム、またラプソディックな展開などに加え、調記号と実質調が必ずしも一致しないこと、また、モラヴィア東南部からスロヴァキアにかけて愛好されているツィムバロンの音色と奏法の影響などが挙げられている。
この曲集、実は、第 1 集中 5 曲(第 1, 2, 4, 7, 10 曲)と第 2 集中 2 曲(第 3, 5 曲)の 7 曲は元来、ハルモニウムのために作曲され、1902年に公にされた。しかし、これらのうち、実質的にハルモニウム向きの作品が僅かであると気づいた彼は、ピアノ用に書き改め、1908年頃迄に残り 5 曲を書き足し、この組曲として出版したのである。
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ヤナーチェク『草蔭の小径をとおって』の構成
第一集
- 我らの夕べ ( Our evening )
- 落ち葉 ( A blown-away leaf )
- いっしょにおいで ( Come with us ! )
- フリーデックの聖母マリア ( The Madonna of Frydek )
- 彼らはつばめのようにしゃべりたてた
( They chattered like swallows )
- 言葉もなく ( Words fail ! )
- おやすみ ( Good night ! )
- こんなにひどく怯えて ( Unutterable anguish )
- 涙ながらに ( In tears )
- みみずくは飛び去らなかった
( The barn owl has not flown away ! )
第二集
- アンダンテ ( Andante )
- アレグレット ( Allegretto )
- ピウ・モッソ ( Più mosso )
- ヴィーヴォ ( Vivo )
- アレグロ−アダージョ ( Allegro - Adagio )
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