Bernhard Klee's Haydn





DGG-JP : MG 1084 (2530 591) ; LP
Haydn : Symphony No. 6, 7, 8
( DGG-JP : MG 1084 (2530 591) ; LP )
  1. Symphony No. 6 in D major Hob. I:6 « Le Matin »
  2. Symphony No. 7 in C major Hob. I:7 « Le Midi »
  3. Symphony No. 8 in G major Hob. I:8 « Le Soir »
Prager Kammerorchester
Bernhard Klee (dir)
DGG-JP : MG 1091 (2530 885) ; LP
Haydn : Symphony No. 22, 23, 24
( DGG-JP : MG 1091 (2530 885) ; LP )
  1. Symphony No. 22 in E-flat major Hob. I:22 « Der Philosoph »
  2. Symphony No. 23 in G major Hob. I:23
  3. Symphony No. 24 in D major Hob. I:24
Prager Kammerorchester
Bernhard Klee (dir)



クレーを初めて聴いたのは、ツェラーの伴奏である。モーツァルトのフルート協奏曲をイギリス室内管と、矢張り DGG に録音したもので、特別関心も持たなかった。ところが、ラジオでハイドンの第 6 番を聴き、この古楽でもなく、かといって現代的な合奏とも違う、独特の質感にすっかり魅せられてしまった。この放送はリリース直後だった筈で、すぐ買ったから、高校時代だろう。

マッケラスのモーツァルト全集の遙か以前であったから、プラハ室内管の名前自体も、よく知る由もなし。しかし、クレーの雅致に溢れ、明快至極な指揮のもと、その暖かでクリアな合奏に不思議な光明を見たのだった。楽譜指定どおりのヴィオローネのソロも、非常に心地よかった。
当時は、ドラティの全集でもない限り、国内盤では、ハイドンの初期交響曲を聴くには、かなり後のマリナー盤やピノック盤のリリース迄待たなければならなかった。それ等にミラー=ブリュール盤を加えて比較しても、クレー盤が一番素晴らしいと感じたのである。偏頗した見方かもしれぬが、古楽演奏に欠けているものが、全てここにある。そして何より、ハイドンを聴くことの「愉楽」がクレー盤にはある。

まず第一に、プラハ室内管の音色。古雅とすら云える弦の響きに、非常に温もりと滋味に富む木管がきれいに親和()け合う。特に各メヌエットなど、小管弦楽というより「アンサンブル」的魅力なのである。何だか、往時のエステルハージ楽団へ思いを馳せさえする。
第二に、マリナーや古楽で感じられるような颯爽感はないが、急がないテンポ設定だからこそ、リズムの切れのよさ、表情の生気、作品の持つアンサンブルとソロの対比などが、実にうまく生きてくる。シンフォニーというより、喜遊曲(ディベルティメント)的な愉悦があるように感じた。

この第 6・7・8 番の後編が出ていたと知ったのは、かなり経ってからのこと。偶々、中古屋で発見したのである。これもまた素晴らしい演奏である。上記の魅力をその儘に、第22番のプレストの合奏力、第24番での嵐やフルート・ソロなど、あまり視野になかったハイドンの面白さを堪能させてくれる。とにかく、クレーという指揮者の実直で端正、且つ生気溢れる音楽づくりに、この指揮者の評価を変えざるを得なかったのである。

( 2000.05.21改編 )







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