Wagakokoro no Ressentiment / 2002. 10


2.



ASTRÉE : E 8636

Brossard & Grigny : Petits Motets & Hymnes
( ASTRÉE : E 8636 )
  1. Brossard : Canticum primum
  2. Grigny : Pange lingua
  3. Brossard : Canticum secundum
  4. Grigny : A solis ortus
  5. Brossard : Canticum quartum
  6. Grigny : Ave maris stella
  7. Brossard : Canticum quintum
  8. Grigny : Veni creator
Isabelle Desrochers (sp)
Frèdèric Desenclos (org)
[ org : St-Pierre, Caen ]


Ligia Digital : Lidi 0104031-95

Splendeurs de l'Orgue français au XVIIIe siècle
( Ligia Digital : Lidi 0104031-95 )
  1. Guilain : Suite du second ton
  2. Piroye : La Béatitude
  3. M. Corrette : Pièces de mon Livre de Clavecin qui se peuvent toucher sur l'Orgue
  4. Calviere : Pièce unique
  5. Mr.Benaut : Messe en ut majeur
  6. Balbastre : Marche des Marseillois et l'Air Ça-ira
Olivier Vernet (org)
[ org : l'Eglise St-Maurice, Soultz ]


MARCO POLO : 8.225126

Joseph-Guy Ropartz : Masses and Motets
( MARCO POLO : 8.225126 )
  1. Missa Te Deum laudamus in honour of S.Aloisii Gonzagæ
  2. Sub tuum præsidium
  3. Five Motets
  4. Salve Regina
  5. Hic vir despiciens mundum
  6. Missa brevis in honour of Saint Anne
  7. Ave verum
  8. Ave Maria
  9. Mass in honour of Saint Odile
Ensemble Vocal, Michel Piquemal (dir)
Eric Lebrun (org)
[ org : St-Antoine des Quinze-Vingts, Paris ]



過日、大きな椎茸をいただいた。鍋に入れぬ限り、生椎茸のうまい食い方は、私的な経験値では 2 種類。笠の小さなものは、スライスして炒めて食す。但し、大蒜と鷹の爪を入れたオリーブ油(所謂アーリオ・オーリオ)で炒め、少量の塩だけで味付けする。これは冷めてもうまい。また、笠の大きなものは、笠を下にしてそのまま炙り焼き、わさびと塩で食す。今回は後者。酒によく合うので... あ、食の話ではなかった、音盤の話でした。

ヴェルネはもう 2 ヶ月前くらいに大林商店(?)のバーゲンで購ったもの。ブロッサールとロパルツは、毎度のBerkshire Outlet で拾ったもの。最近、バークシャーで、フル・プライスでは買わないような風琴音楽・教会音楽を拾遺し、愉しむという安易廉価な方法が気に入っている。

最初はブロッサールのモテットとグリニのイムヌスの組み合わせ。セバスチャン・ド・ブロッサール(1655 - 1730)はストラスブールの人(パリから派遣された)で、実際、グリニと邂逅したかどうかはわかっていない。あくまで可能性の話。組み合わせの妙味ということでは、以前挙げたコロワとティトゥルーズ(註 1)の方がよかったものの、大変すっきりした音色とアーチキュレーションの演奏で後味が爽快。但し、少々滋味には欠ける。デュポンの小型の楽器(97年製)が使用されている。

ヴェルネの 18 世紀仏国風琴音楽。はっきり言えば、頽廃期の風琴音楽集だが、スタートがギランというのは、ちと尚早のような? Piroye は初めて聴いた。Benaut のミサは、昔、これに似たコンセプトの 2 枚組で、シャンタル・ゼーウが Pierre Verany からリリースした録音(註 2)にも入っていた。トリはバルバストルの「マルセイエーズ」。これが何だか力強さのない脆弱な演奏で落胆。スルツのヨハン=アンドレアス・ジルバーマンの楽器を使った録音が珍しいので買ったのだが、全体、ヴェルネの演奏は精彩を欠く。ギランにはもっとシャープネスが欲しいし、お後のものもスカッと抜けるような愉悦がなく、どうも半端な味わい。

最後は、ギュイ・ロパルツの声楽作品集。ロパルツにも教会音楽なんてあるのかとお思いの御仁は、彼はフランク門下で、良きにつけ悪しきにつけフランクの影がまとわりついていたことをお忘れなく、念為。
ロパルツは、ピアノ歌曲の方が好きなのだが、オルガンを伴った作品など、壮麗さに薄く陰翳の淡い爽やかな明るさの教会音楽である。この録音は NAXOS に移行したかどうかわからないが、いつものピクマル/ルブラン・コンビ。このコンビの録音は、或る種脳天気な明るい色彩がすっきり出ていてよい。St-Antoine des Quinze-Vingts のカヴァイユ=コルは、好きな楽器のひとつだ。



1.



TETAMENT : SBT 1202

Fernando Germani plays Bach at the Laurenskerk, Alkmaar
( TETAMENT : SBT 1202 )
  1. J.S. Bach : Prelude & Fugue in G major BWV 541
  2. Sweelink : Variations on " Mein junges Leben hat ein End "
  3. Bull : Prelude & Carol " Laet ons met herte reijne "
  4. Bull : Fantasia on a Fugue of Sweelink
  5. J.S. Bach : Prelude & Fugue in e minor BWV 548
  6. J.S. Bach : " Herlich tut mich verlagen " BWV 727
  7. J.S. Bach : Prelude & Fugue in b minor BWV 544
  8. J.S. Bach : " Liebster Jesu, wir sind hier " BWV 731
  9. J.S. Bach : Prelude & Fugue in a minor BWV 543
  10. J.S. Bach : Fugue on the Magnificat BWV 733
  11. J.S. Bach : Prelude & Fugue in C major BWV 547
Fernando Germani (org)
[ org : St-Laurenskerk, Alkmaar ]



中古屋にて。まぁ、ジャケットを見て買うという気にはなれないんですがね(苦笑)。ジェルマーニがアルクマールの聖ラウレンスで 59 年と 60 年に録音した音源をテスタメントが纏めたもの。

フェルディナンド・ジェルマーニ(1906 - 1998)は、どちらかといえば、数多くのオルガニストを育てた教育面の方が有名なのだが、70年初期にアランやシャピュイによる鮮烈な JSB 全集が出るまでの間、この JSB は 60 年代のひとつの規範的な JSB 演奏だったと言えよう。60 年代初期、JSB の風琴録音は、ヴァルヒャが 56 年に同じ聖ラウレンスでの BWV 565 録音を皮切りに Stereo での再録音を始めてまだ間もなく(彼のモノラル全集はそれほど膾炙されていない筈だ)、ジェルマーニの JSB は、EMI というメジャー・レーベルであったこともあり、70 年代前半でもよく聴けたものだった。

今の耳で聴くと、紋切り型のレジストレーション、ゆったり目のインテンポによる JSB は慥かに退屈ではあるが、或る種整然とした響きと音の流れは、当時の大味な JSB に較べると、ザッハリヒではないにせよ、一層シャープでクリアな印象を植え付けたに違いないと思える。例えば、当時なら、晩年のデュプレのような超退屈な大味でもなく、コシュローのような業師のあざとさとも違う、窮めて真面目なものである。しかし、真面目さというなら、私には BWV 548 などはヴァルヒャよりもよいと思えたりする。また、これを聴く限り、近年の録音、例えばヤーコプやコーイマンのような詰まらぬ録音より余程マシにも思えるのだ。

このように、忘却の彼方に置かれながらも、今でもそれほど古めかしさは感じられない。勿論、今さらこれを佳演と主張する心算は毛頭ないが、その後の多様な JSB 録音の洪水の中で、これを凌駕する JSB 風琴録音が実のところ本当に多いのだろうか? と考える材料になったのだった。



夏にフィリップ・カーの大変身作『エサウ』で幕開け、ここ暫くミステリ漬け。好きな作家が知らぬ間に結構文庫リリースされ、貯まっていたこともあり、音盤よりも文庫追っかけばかりの秋の夜長になって了った。特に去年から一気に通算 3 冊上梓となったロバート・ゴダードやトマス・H・クックのお世話になっているが、コリン・デクスターもいいですね。加えて久々にモーパッサンの短編集なども愉しんでおり、その合間にお堅いものを読む。文庫があれば、通勤もまた愉悦の時間であるが、帰りは大概酔っ払って寝ているので、それもほぼ往路だけの話となる...





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