5.

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ASMAHAN : Le Cur à ses raisons 1935 - 1944
( BUDA : 82217-2 )
- SAHIRTOU TOUL EL LEIL, 1937
- YA HABIBI TAALA, 1944
- ELOUYOUN, 1942
- AHAWA, 1941
- YA LAYALI ELBICHAR, 1941
- LAYTA LEL BARRAK, 1941
- KONTI ELAMANI, 1935
- ALEIK SALAT ALLAH, 1937
- EMTA TIOUD, 1944
ASMAHAN (vo)
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今月はラインケンを除けば、ほぼ「オンナの魅力」ということになる。そこで国民艶歌プロジェクト、不定期第 1 回で締める。まずはアスマハンである。毎度ながら、大林師匠に多謝。
数奇なる運命を辿ったアスマハンは、本名アマル・アル・アトラシュという。そう、かのエジプトの大歌手フェリッド・アル・アトラシュの 4 つ下の妹なのである。自動車事故で夭逝したが、殺されたのではないかとの説もある。享年 26 歳。これは、彼女が残した 17 歳から亡くなる 26 歳までのアンソロジィである。戦前録音にも拘わらず、音が良いのには驚く。
アスマハンも天才的な歌芸だ。この声には吸い込まれそうになる。声が、というより表現力が見事だと言うべきだろう。彼女の歌は、若い女性には似つかわしくない?女の蠱惑に溢れている! 繊細なコブシといい、泣きの入りといい、エロスの薫る域である。解説に謳われているとおり、ライバルと言われた大物ウム・カルスームとは、その点、随分違う。そういえば、私にカルスームを教えて呉れたのは Chiki さんだったが、 Chiki さんのサイトの「おすすめCD」コーナーにも、アスマハンの CLUB DU DISQUE ARABE 盤数枚がリコメンドされている。ともかく、濃厚なアラブ女性歌謡のひとつの頂点と言って過言ではない。
4.

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Reincken : Hortus musicus and Works for Harpsichord
( CHANDOS : CHAN 0664 )
- Partita No. 1 in a minor
- Ballett : Partite diverse in e minor *
- from Partita No. 2 in B flat major
- Toccata in G major *
- from Partita No. 3 in C major
- from Partita No. 4 in d minor
- Suite in G major *
- from Partita No. 5 in e minor
- from Partita No. 6 in A major
Purcell Quartet
__Catherine Mackintosh, Catherine Weiss (vn)
__Richard Boothby (bass viol), Robert Woolley (cem) - solo *
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Johann Kaspar Kerll, Johann Heinrich Schmelzer
( K617 : K617114 )
- Kerll : Toccata 1
- Schmelzer : Sonata quinta (from " Sonatae Unarum Fidium ")
- Kerll : Toccata 4
- Schmelzer : Sonata quarta (from " Sonatae Unarum Fidium ")
- Kerll : Canzona 4
- Schmelzer : Sonata sesta (from " Sonatae Unarum Fidium ")
- Kerll : Toccata 3
- Schmelzer : Sonata sequanda (from " Sonatae Unarum Fidium ")
- Kerll : Toccata 5
- Schmelzer : Sonata tertia (from " Sonatae Unarum Fidium ")
- Kerll : Passacaglia
Odile Edouard (vn)
Freddy Eichelberger (org : l'eglise priorale, Saint-Quirin)
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山野楽器・吉祥寺店にて。ポイントが沢山貯まっていたので、一緒に Ensemble Binchois の Machaut と下記風琴を。なぜか偶々 2 盤とも「なぜ全部録れないのか?」話に纏まる。
ラインケンの「Hortus Musicus」。誇らしげに「premiere recording」としているが、間違いである。CHANDOS 側は勿論、日本の音盤ライターすら鵜呑みにしているが、既に Pierre Vérany から全曲盤が出ていることは以前も紹介したとおり。しかし、チェンバロ曲が premiere だとの主張かもしれないが。
ここでは、組曲第 1 番を除き、全 6 組曲の全てを紹介するものに非ず、ウーリィのチェンバロ・ソロ曲を挟みながらの抜萃盤である。Hortus の演奏としてはこちらの方が卓れているだけに、勿体ない。
もうひとつは、ケルル( 1627 - 93 )とシュメルツァ( 1620 - 80 )の作品を交互に配置した K617 らしい渋い企画。解説題にある「A Temporal and musical conjunction of two outstanding Baroque composers」にはなるほど。御両所ともほぼ同時代のウィーンの宮廷礼拝堂に縁ある作曲家である。詳しくはご購入いただき、解説をお読みいただくとして、ケルルの退屈なオルガン曲よりはシュメルツァのソナタを挙げたい。シュメルツァはヴァイオリンやコルネットの名手だったようで、このソナタも先達ビーバーの「ローゼンクランツ・ゾナーテン」を想起させるような、技巧と宗教性に溢れた佳品である。エデュアール嬢の音が鄙び過ぎの嫌いもなくはないが、誠実可憐な華がある。ケルルを削っても、こちらを全曲録音して欲しかった。
なおオルガンは、録音としては非常に少ないサン=キラン(ヨハン=アンドレアス・ジルバーマンの楽器)である。小さい楽器であるが、やはり、良い味がある。
3.

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Sophia Lisovskaya plays Scriabin
( BIS : CD-1142 )
- Sonata No. 4 op. 30
- No. 1 from " 3 Pieces " op. 2
- No. 12 from " Douz études " op. 8
- No. 1/3, 5/6, 8/9, 11, 14, 22 from " 24 Preludes " op. 11
- No. 1, 4 from " 5 Preludes " op. 16
- No. 1 from " 2 Preludes " op. 27
- Deux poèmes op. 32
- No. 1 from " 3 Pieces " op. 45
- 2 Pieces op. 57
- No. 2 from " 2 Pieces " op. 59
- No. 2, 3 from " Trois études " op. 65
- No. 1 from " 2 Preludes " op. 67
- Vers la flamme op. 72
Sophia Lisovskaya (pf)
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Alexander Scriabin : Piano Music
( pianovox : PIA 535-2 )
- Fantaisie op. 28
- Deux poèmes op. 32
- Poème Tragique op. 34
- Sonate-Fantaisie n°2 op. 19
- Sonate n°4 op. 30
- Etude op. 2 n°1
- Etudes op. 8 n°11 & 12
Sophie Cristofari (pf)
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石丸電気 3 号店とJPC にて。実際に買ったのは 9 月なのだが、ようやく聴けた(特定向けご報告)。
ソフィア嬢とソフィ姐、女 2 人によるスクリヤビン 2 盤。各々 op. 2-1、op. 30、op. 32 が重複。以前、ラレードや岡城千歳でもそうだったが、なぜか女性のスクリヤビンには色香がはっきり感じられる。ここでも各々の体質が色濃く出たアルバムなので、同曲異演比べと澄ました姿勢ではなく、もっとのめり込んでしまった。
ソフィア嬢。スクリヤビンの時系列オムニバス風。全体ピアニズムは清々しく、叩き込みでもふくよかさが漂う。色合いも明るい。録音の所為もあるが、強いアタックも繊細さが勝る。第 4 番ソナタや op. 32 では、スタッカートと微細なパウゼの効果により、音型を強調するのが印象的。また、デュナーミクの変化は清潔だが、波動が弱く淡泊に止まる。op. 32 辺りまでは、密やかに甘美な和声の中で、浮遊音の姿態を繰るやり方は心地よく、また彼女の美質に合っていると思うが、マッシブな音楽の肉感が今ひとつ華奢に感じられる。
op. 45 以降は旋律性が減衰するに伴い、彼女の意図は奏功し始める。でも吾が favorites のひとつ op. 65 の印象は同じ。「焔に向かって」は、数々の煌めく音型を浮き上がらせようとするのは良いとしても、逆にトリルの集中度が弱い。どうやら彼女は、スクリヤビンの音型の明滅を強調した解釈をしたいようだが、音色が明るいためコントラストが弱い。デュナーミクが今後の鍵になるかも。
一方、ソフィ姐。スクリヤビンの作風転換前の作品が主体。録音がデッドかつオンマイク気味で、ペダルの暗騒音もしっかり録れている。ただ、音の録られ方もこの演奏の重要な一要素なのだ。とにかく全体に大変濃厚な演奏で、その体温の高さに悩殺され、私はすっかり惚(いか)れてしまった(笑)。
一気呵成に手繰りあげる奔放なデュナーミク、左手のしなやかな勁さ。特に巧みなルバートで昂揚を追い込み、音響がマッシブに達した際に放つ芳香は格別。彼女のテンポは概して速いが、決して直線的ではなく、獣のように呼吸し、疾駆する。特に第 3 ソナタの 2 楽章の駛走ぶりときたら... また op.32-2 の強靱な低域打鍵と急速な掬い上げは、驚くほどエロティックな官能をもたらす。「幻想ソナタ」あたりも、清廉な味わいより情念的発露の濃さに惹かれるし、op. 8-12 もそうだ。coquettish なスクリヤビンの悦楽、ここにありと快哉を叫べば、いやはや、投げ込みのライナー・タイトルは「The Piano of Ecstasy」とあった...
何だかディリアスの vn ソナタで、リトルとウィルコミルスカとを聴き比べた時のような感触が甦ってきた。私はどうにも色年増の肉感の方に惹かれるらしい。これも「房中補益」の養生術なり(苦笑)。
2.

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Blossom Dearie : Once upon a Summertime
( verve : 314 517 223-2 )
- Tea for Two
- Surrey with the Fringe on Top
- Moonlight Saving Time
- It Amazes Me
- If I were a Bell
- We're Together
- Teach Me Tonight
- Once upon a Summertime
- Down with Love
- Manhattan
- Doop-Doo-De-Doop (a Doodlin' Song)
- Our Love Is Here to Stay
Blossom Dearie (vo, pf)
Mundell Lowe (g), Ray Brown (bs), Ed Thigpen (d)
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| Vostre trés doulx regart plaisant, | | 世の誰もそんな誠を持たぬほど |
| Belle bonne que j'ayme tant, | | 私の深く愛する佳き麗しき女(ひと)よ、 |
| On ne peut plus en bonne foy, | | いとも甘く快いあなたのまなざしは |
| Trés perde tout le cuer de moy | | 吾が心にすっかり我を忘れさせ |
Et oblege le demourant.
| | 末永く縛ってしまう...
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| from Gilles Binchois (c.1400 - 1460)" Vostre trés doulx regart "
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1.

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Janis Joplin : 18 Essential Songs
( LEGACY/COLUMBIA : CK 67005 )
- Trouble In Mind
- Down On Me
- Bye, Bye Baby
- Ball And Chain
- Piece Of My Heart
- I Need A Man To Love
- Summertime
- Try (Just A Little Bit Harder)
- One Good Man
- Kozmic Blues
- Raise Your Hand
- Tell Mama
- Move Over
- Mercedes Benz
- Get It While You Can
- Half Moon
- Trust Me
- Me And Bobby McGee
Janis Joplin ( vo )
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... 見かけ上はギャーギャー絶叫するロック・ブルースだけれど、妙に哀しくせつない。ジャニス・ジョプリンは、自分の性を、公衆の面前にさらしものにすることによって、聴く人たちを幸福にしようとする。それは、言うまでもなく、音楽をすることのある極北の姿の一つであるだろう。...
八村義夫「音楽の性と生」より 『ラ・フォリア』(1986)
先般、日放協 「夢伝説」でジャニス・ジョプリンの特集あり(尤も放映は、まず台風情報で潰れ、続く 2 週が美国同時多発テロ特番で 3 週延期されたのだった)。番組はイマイチだったが、あの中で使われた映像について興味あり、凸山師匠と VTR 探しと会話。その余勢を駆って、凸山師より (^^)。
いや、懐かしい! ジャニスの絶叫は遙か昔、兄貴の音盤で聴いて以来。覚えているのは「Summertime」が入っていたから『Cheap Thrills』と思う。「Move Over」も覚えているので『Pearl』も聴いたのかもしれない。でも、この「Summertime」は、私が聴いたのとは違うような気がするんだが...
彼女もいわば自己破滅系のアーチスト。「女の破滅的生き方」では、マイーザの方が底知れぬ闇を感じてしまうが、音楽的昇華(?)という点では、「生きながらブルースに葬られ」の歌い手の方が凄いかもしれない(なお「Buried Alive In The Blues」は、このアルバムには入っていない)。
凸山師曰く、彼女のバックのひどさ。これは首肯。ほぼ同時期に逝ったジミヘンのバックを聴いてもそうだが、特にライブでのこの時代のバックミュージシャンのレベルは、アーチストによって幸福だったのだろうか? にも拘わらず、私は上の八村さんの言葉が沁みる。ジャニスを聴く人々は、皆そういう共通意識なのだと思う。
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